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河南省老人ホーム火災 社会保障問題を映し出す

2015年05月28日

【新唐人2015年05月28日】河南省にある民間の老人ホームで25日の夜、火災が発生し、40人以上が死傷しました。この惨劇から、中国の農村の深刻な社会保障問題が垣間見えるとの指摘があります。

 

火災が起きたのは河南省平頂山(へいちょうざん)市の老人ホームです。失火した建物は基礎すらない欠陥建築でした。大陸メディアによると、恐らく劣化した回路から小麦畑に引火し、老人ホームのある地域に火が広がったと見られます。

 

火災により38人が死亡、6人が負傷しました。専門家は、政府の社会保障予算が少なすぎて、老人ホームの条件は劣悪になっており、このような事故が起きるのは不思議ではないと述べました。

 

深セン市現代社会観察研究所 劉開明所長

「多くの高齢者が焼死したのは、建物が劣化していたからです。中国では都市でも高齢者施設が不足しています。農村では通常家族が介護しますが、現在多くの家庭で若者が出稼ぎに行き、残っていません。だから農村では介護サービスが必要ですが、この部分は空白になっています」

 

中国では、老人病院のベッドが足りないなど、社会保障問題が極めて深刻です。

 

深セン市現代社会観察研究所 劉開明所長

「高齢者の福祉施設建設は大きな問題です。中国政府は豊かになり始めたので、介護や保育、特に貧しい子供や高齢者に、もっと多くの予算を投じるべきです」

 

ラジオ・フリー・アジアの報道によると、この村の若者はほとんどが出稼ぎに行ったり、商売のために家を出たりするので、高齢者の世話ができません。そこで、この老人ホームが建てられました。民間の施設で、130人の高齢者を収容でき、職員のほとんども施設の代表の親戚や友人です。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/05/27/a1199622.html(中国語)

(翻訳/河合 ナレーター/水田 映像編集/李)

 

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